兵庫県立神戸高等学校同窓会

ボート部 OB会・同好会

※赤枠は今後の開催予定、緑枠は開催が終了した会の報告の内容となっています。
【現役ボート部より】県総体の感想
2022年。
インターハイ予選で2連覇を達成した女子ダブルクルーと
残念ながら0.91秒差で2位となった男子クオードクルーの試合を終えて、現役ボート部のメンバーが感想文を書いています。。

この原稿はボート部の保護者の皆様と保護者会を開催するにあたって書いてもらったものですが
充実感や悔しさがにじみ出ており、同窓生が忘れかけていた現役時代の熱い思いに改めて触れる機会となれば、との思いで、
当ページにてご紹介させていただきます。

(各部員には掲載の許可を頂いています)


~インターハイ兵庫県予選女子ダブルスカル優勝クルー~

【島田優子】

洲本との接戦を 1秒差で制したことは、私の中で大きな自信となった。洲本Aダブルは3レーン隣。どちらの艇が出ているかわからない状態で最後まで粘るのはとても苦しかった。それでも小幡さんがレートを落とさず力を振り絞っているのをひしひしと感じ、私のモチベーションにつながった。一漕ぎする度に足に疲れを感じたが、小幡さんに遅れを取らないよう漕ぎ続けた。ほとんど同時にゴールの音が鳴った後は、今までに感じたことのない体の重さと痛さで、しばらく何も考えられなかった。力を出し切ることができた、そう実感した。それが 1 位という結果で出た時は心の底から嬉しかった。

順流対策の軽い負荷でのエルゴ練習も功を奏し、2 本目では序盤から洲本と差をつけることができた。艇が進むのを感じた。最後まで気抜いたらあかんよ、と声を掛けながらも確実に勝利を勝ち取ることができた。何よりも今までの練習の成果を発揮できたことが嬉しかった。

インターハイでは更に熾烈な争いが待っている。一漕ぎの加速、数センチの差が勝敗に関わる。まだまだ理想の漕ぎは遠い。小幡さんが 100%の実力を発揮できるように、バウとしての漕ぎを洗練していきたい。


【小幡佐和】

この総体で学んだことは、しんどいレースで勝つことの嬉しさだ。

1 レース目は 2 位と 1 秒差もない接戦だった。スパートをかけてもなかなか相手よりも前に出られないが、少し気を抜くとあっという間に置いていかれそうで、体力や筋力だけでなく精神も使い切った。ゴールした時は、どちらが勝ったかわからなかった。全身が痛くて、今までにないぐらい自分の限界に近づいたと思う。だからこそ、勝ったと分かった時はすごく嬉しかった。

2 レース目は、緊張したまま始まってしまったが、スタートから前に出ることができて落ち着いて漕げた。水中で強い漕ぎをゴールまで続けることができた。また、いつもは焦ってしまうフォワードも比較的落ち着いていたと思う。今まで課題にしてきたことを意識しながら漕げたレースだった。この総体で接戦を制した経験は、自分を強くしたと思う。まだまだ技術も体力も足りていないので、インターハイで周りのレベルが高い中でも戦えるように、これからの練習を大切にしていきたい。



~インターハイ兵庫県予選男子クォード2位クルー~

【吉宗】

僕の引退となるこの二週間は本当に様々な想いと経験をしたと思いました。
県総体では、僕は初めてレース前に食べたものを吐きそうなくらい強烈に緊張しました。自分にとってインターハイは夢のまた夢で、そのレベルにいま立たしてもらっている事と、自分への自信のなさがありました。情けないことですが、気が動転していたんだと思います。そのままレースを迎え、洲本にギリギリ追いつかなかったときの瞬間をいまでも覚えています。レース中、前の四人が何か声をかけていた事がよく分からず、こんなに頭の中が真っ白になるのかと思ってしまいました。あれほど部員にインハイ行こって言っていた自分が一番レースでしくじってなにしてんだと自分に問い続けていました。

県総体ではそのような想いでしたが、近畿総体ではよい結果を残すことができました。
敗者復活でのレースで洲本と当たった時は何かしらの縁を感じてしまいましたが、本当に運よく洲本に勝ち、一位で準決勝に上がれた時は心の底からよかったと思えました。先行していた敵クルーの腹きり、中盤での持ちこたえ、順流順風のコンディション等、様々な要因がなければ負けていたかもしれないと思うと、いかにボート競技が秒以下の単位でせめぎあっているかがわかりました。今でもあのレースを思い出すと、普段のレースだったら絶対腹きってるのにあんな状態でよく起こさなかったなと思ってしまいます。前にいるいつもの四人がいて、ひたすら信じてついていったからなんとかなったのかなと思っています。

最後に、ここまでボート部のキャプテンとして自分なりにいろんなことを想い、考えました。卓球のトラウマから逃げて滑り込むようにして入ったボート部。親からはそんな体つきでボートなんか出来るのかと言われ、二年の後半からは部長としての責任の重さと様々な問題にあたり、毎日を不安に想いながら部活動をしていた時もありました。でも暖かい仲間や先生方、OB 様のおかげでなんとかここまでこれたと思っています。ご迷惑をおかけした事もありましたが本当にありがとうございました。こ
の経験を活かしてまた何事にも頑張ろうと思います。


【田熊】

高校部活動としての最後の大会、今までで最も悔しく、また楽しくもある大会でした。試合内容についてはここで再度語ることではないかもしれませんが、結果は 2 位。ほぼ 1 秒差という接戦を制しきることができませんでした。本当に悔しかった。

僕は今まで中学の部活などではそこまで感情的になるタイプではなかったし、ましてやスポーツで泣いた事は 1 度もありませんでした。でも今回の試合で僅差で負け、1 位となったチームの喜び叫ぶ声を聞き、自分のクルーが涙を流した時には、流石に僕も泣きそうになりました。実を言うと僕は 800m 漕いだあたりで体力は底を着いていました。しかしそこから普段バウ以外ほぼ声を出さないクルーたちの叫び声で、体中に力が漲り今まで出したことも無いようなパワーで最後まで漕ぎ切る事ができました。その時は最高に楽しかったです。それと同時に自分がそこまで熱くなり、打ち込むことができたこのボート部が、自分にとって最高のもの
であったのだと気付かされました。結果は決して納得のいくものではなかったし、ここで自分の部活動は引退であるという虚しさはありますが、それでも最後の最後にこの学校でボートをしていて良かったと思うことができました。今回成し遂げられなかった僕達の思いは、後輩達に託そうと思います。

最後に、今まで支えて下さった、OB の皆様や先生方、家族、そして何より僕のボート部での思い出を最高のものにしてくれた部活の仲間達への感謝を僕の最後の言葉として締めくくりたいと思います。本当にありがとうございました。


【西】

私たち男子クォドは決勝戦において、約 1 秒差で負け、2 位となりました。非常に悔しかったのですが、楽しくもありました。私が大好きで頼れる後輩達・同学年の存在とその声援、試合中にクルーが発した雄叫びや終えた後のクルーの涙など、全てが私を高揚させてくれました。だからこそ、負けて、より悔しかったです。私は 2 番で漕いでいたので少しずつ追いついてきていた相手高が見えていて、声を出して少しでもみんなの士気を上げようと努めました。他のクルーもそれに応えてくれて、
全力の声と力を出してくれました。

そしてゴール直後、本物の悔しさの涙を見ました。ただただ、悔しいな、という言葉しか出ませんでした。この時、もう一回やりたいな、この仲間達と一緒にやりたいなと何度も考えました。反省点は、スタートから約 400m 地点までの漕ぎの微妙な乱れ(オールが水に跳ねたり、力を入れるタイミングのずれ)やスタートでのスピード不足などが考えられました。負けはしましたが、前述した高揚感と、仲間と相手高のゴールした時のリアクションを見て、とても楽しかった、清々しいと思えました。だから、涙を堪えながらも笑えました。ある友達は悔しさで泣き、またある友達は、「今までやってきたスポーツの中で、これほど感動したことはない」と言っていました。

それほどまでに熱い試合ができたことと仲間の努力と涙が、とてつもなく嬉しく感じました。私たちの後輩は、私より真面目で、面白く、優しく、頼りがいのある人間ばかりです。私は、そんな後輩達が大好きです。私たちを踏み台にし、勝ち抜いていけると信じています。

今まで、顧問・OB の方々のおかげでボート部として活動し続けることができました。ありがとうございました。


【武尾】

1 秒にも満たない差。そんなもので僕達の 2 年以上の部活動は終わりを迎えてしまいました。惜敗も惜敗のこの結果、口惜しくて仕方ないのが当然でしょう。しかし僕はむしろ晴れやかとも言える気持ちで受け止めることができました。田熊、近藤、西、吉宗、僕。全員で全力を出し切れたレースに、それ以上何を望むと言うのでしょうか。

かと言って、負けを受け入れてたわけでは無いのですが。近畿総体で借りを返せた時は、今までに無いような気持ちが込み上げてきたのを覚えています。

二年間を振り返りますと、案外語ることが無いな、と言うのが正直な感想です。おそらく、遠い目標を見据えることなく、のらりくらりとやっていたからでしょう。ただ一つ言えるのは、本当に楽しかったということ。ポジション柄、人と常に関わりながら取り組めたからこそだったと思います。先輩、後輩、OB さんに先生、そしてもちろん何よりも同級生の皆へ感謝を持って、神戸高校ボート部としての締め括りとしたいと思います。


【近藤子竜】

総体と近畿高体連を終えて、やはりインターハイに出れなかった悔しさはありますが、それよりもやりきれた、出しきれた、楽しかったといったような気持ちの方が大きいです。総体決勝では序盤の漕ぎが乱れ、残り 300m 地点ぐらいで正直もうダメかなと少し思ってしまった自分がいました。けれど、その時後ろにいるメンバーの声を聞きました。その瞬間、それまでの弱い気持ちが吹き飛び、信じられないくらい力が湧いてきました。チームを、そして自分自身を鼓舞するために喉が枯れるまで声を出しました。その時の漕ぎは今までで一番良く漕げてたと思います。ただ、それでもインターハイ出場にはあと一歩届きませんでした。自然と涙が込み上げてきました。やはり悔しかったです。

でも、陸に上がり少し時間がたった頃にはみんな笑っていました。最後の追い上げがあったこそ後悔なく総体を終えることができたのだと思います。ただ一つ心残りとしては、洲本高校のクルーに勝てなかったことでしたが、それも近畿高体連の敗者復活戦での直接対決にてリベンジを果たすことができたので良かったです。

約 2 年間を振り返って、正直ボート部を辞めたいと本気で思った時期がありました。今思うと、もしそのとき辞めるという選択をしていたらどうしても後悔してしまっていた気がします。ボートを仲間と一緒にやり遂げることができて良かったです。ここまで一つのことに熱くなれたのはボートが初めてだと思います。自分自身が本気で打ち込むことができたという理由もあると思うけど、やはり周りの人の支えあってのことだと思います。

今まで支えてくださった先生方や保護者の方々、指導してくださった OB の方々、僕をボート部に勧誘してくださり、お世話をしてくださった先輩方、ボート部に入ってくれた後輩たち、約 2 年間一緒に苦楽をともにした 75 回生のみんな、そして、最後まで一緒にボートに乗ってくれた男子クォドのみんな。僕の高校ボート部生活を最高のものにしてくれてありがとうございました。
 
ボート部OB会
ボート部OB会「神戸高校鵬漕会」とは、門倉建造氏(21回生)を会長、山本達也氏(26回生)を理事長とし活動しております。年会費は2,000円です。
■鵬漕会公式ブログ /http://ameblo.jp/kobe-rowing
■お問い合わせは/rowing1248yamamoto@heart.ocn.ne.jp(山本氏)まで

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